今日は、リクエストのあったH26流体力学Ⅱの解説をします。
この問題は、最近多めの「ぱっとみよく分からないけど、よく読んでみるとそうでもない問題」の代表例だと思います。
普段のリラックスしているときは良いですが、本番の緊張状態だと焦って問題内容が頭にはいってこない、ということがかなりあり得る問題です。
対策する方法はただひとつ、過去問演習を一回一回真剣にやることです。
特に、はじめてその問題に取り組む時が重要。
院試本番まで時間があまりにも無いのなら別ですが、できるだけ真剣に、問題を解くようにしましょう。自分の頭の中にある情報だけで解けないか、粘るようにするのを癖にしてください。
本番は、何も参考にすることはできません。しんどいですが、云々唸ってください。
それでは、解説です。なお、合っている保障は無いので、何か気づきましたら連絡をお願いします。。

(1)ただの平板上の流れです。なお、η方向の速度をvとしてますが、実際はないので0としてください。

(2)上の式からu(η)を求め、境界条件から定数を決定すれば、答えです。
なお気液界面の境界条件は、本文にあるようにせん断力を0とすればよいです。

(3)ここが少し首をひねるところだと思います。私は、一週目は解けませんでした。
圧力Pをsで微分するためにはrとsの関係式が必要ですが、図をみても式が表せません。。
困った…。リクエストをくれた方も、同じようにつまづいていました。
ここは、次のように解きます。

より、Pはsの一次関数で表せるといえます。つまり、dP/dsは直線の傾きです。
ゆえに、

と求まります。
(4)奥行き方向は単位長さであることに注意して、


(5)(6)ここからは、実はそこまで難しくはないです(おそらく)。
与えられた式から、

とでき、

ゆえ、


変数分離なので、両辺積分して、s=0でδ0より、

と求まります。δ=の式に直すとsの1/4乗に比例するため、グラフ形状は境界層っぽくなり、図のイメージと一致?します。
なお、層流境界層は、1/2乗に比例します。
以上です。やはりポイントは、(3)が解けるかどうかです。
もし本番で(3)が解けない場合は、それ以降はdP/dsをそのままにして解くべきですね。おそらく、考え方があってれば点をくれると思います。
本番の試験で解けない問題がある場合、それ以降の問題にも目を通すのを忘れないようにしましょう。意外と簡単な問題が隠れてたりするかも。
何かあったら、教えてください!

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